ファティリティー・ジャーニー あかちゃんを望まれる方へ

気持ちに区切りをつけて前に進む

気持ちに区切りをつけて前に進む。
それも1つの選択肢だと思います

A・Tさん(41歳)
体験談

産婦人科に相談に行ったのは娘が1歳になった頃。2人目を望んでいたのですが、1年経ってもなかなかできる兆候がなかったからです。基礎体温表を見てもらったところ、特に大きな問題はなく、先生にも「まだまだ平気だよ」と言われたのですが、結婚が34歳と遅く、その時はすでに37歳になっていたので、不妊治療専門の病院で診てもらうことになりました。

検査をしたところ、フーナー(ヒューナー)テストでやや精子の入りが悪かったものの、他に大きな問題はなかったので、先生は「そんなにあせらくていいのでは」と言って、まずタイミングをとることをすすめました。夫も私も「ヒューナーテストが悪いのはたまたまだったのでは」と気にしていなかったし、娘は結婚後すぐに自然で授かった子なので、「そのうちできるよね」とあせる気持ちはありませんでした。

タイミング5回目頃に人工授精の話も出ましたが、まだ「でも、2人目だから」と悠長に構えていて、結局そのままタイミングを9回とり続けました。

さすがに、タイミングではできないのかなと感じ始め、そこで初めて人工授精に進むことに。3回続けて、精子の状態もすごく良かったのに結果は陰性。先生の顔色も変わってきて、「これはまずい状態なのかもしれない」と思いましたが、6回までチャレンジしました。

体験談

その後はいよいよ体外受精を提案されることになったのですが、最初は「2人目で体外受精?」と迷いました。夫とよく話し合ったのですが、「やっぱり2人目が欲しい。娘に姉妹を作ってあげたい」というのが2人の一番の気持ちで、そのためなら体外受精に進もう、という結論を出したんです。

まず、排卵を誘発するためにホルモン値を測ったのですが、FSHというホルモンの値が異常に高かった。先生から「今の年齢+5~6歳の高い数値で、とても誘発ができる状態ではない」と言われました。そこで初めて、卵巣の状態が相当悪くなっていることを知ったんです。

結局、薬を使わず、その時は自然周期で1個卵を採りました。卵巣の状態が反映されているのか、受精はうまくいかず……。

移植すらすることができない現実に、すごく気持ちがくじけました。そこまでわかるのに1年半もかかってしまった。先生にも不信感を抱いたし、それ以上に、不妊に対して不勉強で、提案された治療方針に「こんなものかな」と疑問も抱かずにのんびり従ってきた自分に腹が立ち、悔しさでいっぱいになりました。

とてもすぐに体外受精を再開する気になれず、その後、治療をお休みして、漢方薬を飲みながらからだと心をゆっくり休ませることに。半年ほど経ってリセットした頃、年齢が高い方の不妊治療に力を入れている病院に転院しました。

40歳になっていましたからやはりFSHの値は高く、卵巣の予備能をみるAMH(抗ミュラー管ホルモン)の値も、かなり悪い数値でした。まずカウフマン療法をしてFSH値を下げてから、低刺激で排卵を誘発。

1回目の採卵で3個採れましたが、まったく受精せず、5ヵ月後に今度は少しでも確率を上げるために顕微授精に挑戦したのですが、2個卵が採れて、そのうちの1個が受精したものの、6分割で成長がストップ……。

それでもあきらめがつかなかったのですが、いつかは区切りをつけなければいけません。夫と相談して、「次に採れた卵が1個だったら、顕微授精はやめて、人工授精をやって、それでダメならきっぱりあきらめよう」と決めました。

結局、妊娠は叶いませんでしたが、今は治療を止めて良かったと思っています。このまま治療を続けていたら、私たち家族はいつまでも前に進めない。治療中は今いない子どもに縛られて、今いる娘をちゃんと見ることができていなかったような気がします。
あきらめるというより、自分の気持ちに1つ区切りをつけて前に進むという選択肢もあると思うんですね。ゴールは1つではないのではないでしょうか。

体験談

不妊治療をして得たものもたくさんあります。将来のことからSEXに関することまで、夫といろいろなことをたくさん話し合って、夫婦間の結束がとても強まりました。あと、やはり家族の大切さを痛感しました。子どもがいるのは決して当たり前ではないということ。その当たり前ではないことをかみしめて、これからも大切に守っていきたいと思います。


ファティリティー・ジャーニー
赤ちゃんを望まれる方へ

MSD
Copyright © 2012-2017 MSD K.K.
a subsidiary of Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.